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ようこそ、グラフィカルシステム開発の時代へ

頭に浮かんだこのアイデアをすぐにカタチにできれば、どんなにかいいだろう――。エレクトロニクスシステムの開発者であれば誰しも、そんな思いに駆られたことがあるはずだ。このアイデアを目に見えるカタチにして、早く顧客や社内の関係部署に披露したい。感想や意見をフィードバックしてもらえば、製品の付加価値をさらに高められる。でも現実は違う。仕様書を書き続ける日々とコーディングの毎日にうんざりだ。設計と試作の工程をいったりきたり。こうしていては世界の競合に先を越されてしまう。何か手はないものか……。

そんな開発者の思いが具現化される時代がいよいよ到来しつつある。キーワードは「グラフィカルシステム開発」だ。メカトロニクス制御の粋を集めるロボットから、いまやエレクトロニクスの固まりといえる自動車、応用分野を問わず普及が進む無線、エネルギーシステムと融合する新たな領域のアプリケーションに至るまで、開発者はアイデアを短期間でカタチにして、付加価値を作り込めるよう になる。それを実現するのが、グラフィカルかつ強力なソフトウェア開発ツールに、高い性能と柔軟性を兼ね備えるハードウェアを組み合わせた開発プラットフォームである。

ナショナルインスツルメンツ(NI)が2011年8月2~4日に米国テキサス州オースティンで開催した同社最大のテクニカルイベント「NIWeek 2011」では、世界中から3300人を超えるエンジニアや科学者、教育者が集まり、この新たな時代の幕開けを目撃した。

NI WEEK 2011現地リポート

頭に浮かんだアイデアをグラフィカルな開発環境でブロックダイアグラムとして記述すれば、処理内容をソフトウェアで定義できるハードウェアにそれが実装され、システムができあがる――。NIはこれまで主に、テスト/計測の分野でこのコンセプトを具現化してきた。同社がこのコンセプトの中核を担うグラフィカル開発環境「NI LabVIEW」を世に出してから25年。今その適用範囲が大きな広がりを見せている。次の25年に向けて同社が描く展望とは? その展望を実現する新たな製品にも注目したい。

スマートグリッドの進化形「デジタルグリッド」がもたらす未来とは?

世界各国でエネルギーインフラの見直しが進んでいる。米国ではオバマ大統領の掛け声でスマートグリッド化が進行中だ。日本では3月に発生した大震災の影響でエネルギー政策の見直しが迫られており、再生可能な自然エネルギーの大量導入を見据えた議論が活発化している。NIWeek 2011では、新たな時代のエネルギーシステムに取り組む研究者や開発者が未来展望や成果を披露するとともに、NI製品を適用するメリットについて語った。

NIWeek 2011でひときわ多くの参加者を集めたセッションの1つが、家庭用ゲーム機のコントローラからスマートフォン、お掃除ロボットまで、消費者に身近なガジェットを「ハック」するというものだった。このセッションが、ロボット技術にフォーカスしたテクニカルサミットに設けられた理由とは? 「ハック」から、ロボット開発の要諦が見えてくる。

宇宙の謎・地上の太陽・病魔との闘い……先端科学の挑戦を高度なデータ集録が支える

人類はどこから来たのか、今をどのように生きるのか、そしてこれからどこに向かうのか――。大規模な物理実験から高度な先進医療の分野まで、先端科学の挑戦が日々続いている。NIWeek 2011に設けられた「Big Physics Symposium」では、日本が世界をリードする先端科学領域の講演が参加者の関心を集めていた。さらにNIWeek 2011の会期中に受賞者が発表されたテクニカルアプリケーションのコンテスト「Graphical System Design Achievement Awards」でも、日本発の先端医療科学が脚光を浴びた。

ナショナルインスツルメンツが本社を構える米国のテキサス州オースチンで毎年8月に開催する同社最大のテクニカルイベント「NIWeek」。その大きな見どころの1つが展示会だ。広大な会場にはNIの他、同社のアライアンスパートナー(顧客要件に応じたカスタムシステムを構築するインテグレータ企業)や、LabVIEWプラットフォームに対応するツールやモジュールを提供するサードパーティベンダー各社がブースを構え、最新の製品や事例が所狭しと並ぶ。今回の「NIWeek 2011」では、日本の出展企業が集合した「ジャパンパビリオン」が設けられ、世界中から集まった参加者の注目を浴びていた。本稿では各社の出展内容に加え、NIの展示から見逃せないデモも紹介しよう。

EETIMES Japan の記事を許可を得て掲載しております。